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理事長挨拶


天竜厚生会が、天竜川を見下ろす高台の地に事業を創設して以来70年が過ぎました。たった七人の同志が立ち上がり、コロニー建設を目指したところから始まりました。彼らの熱い思いは、家族を巻き込み、多くの支援者を得て、今日の天竜厚生会の礎を築きました。

大きく成長した天竜厚生会に対し、多くの人々が「なぜこんなに規模を拡大してきたのか。」と尋ねました。当時の山村三郎常務理事はその都度、「困っている人々を何とかしたい。血が騒ぐのだ。失うものが何もなかったから、財産も地縁も何もなかったから頑張ってこれた。」と答えていました。目の前の困っている人を何とかしたい、その思いを一つひとつ実現してきた結果が今日の天竜厚生会です。

昔の書類を紐解くと、天竜厚生会の未来図が幾重にも描かれ、その実現のため行政に宛てた多くの要望書が残っています。重度の障がいを持つ人々の楽園を作りたい、誰もが安心して暮らせる場を作りたいと、この未来図には、重度障がい者の施設を始め、診療所、総合センター、家族宿泊施設等が描かれており、ご利用者本人はもとよりご家族の思いをも組み込んだ図であります。この地を福祉の街にしたいという強い思いを形とした要望書にある計画の多くは、現実のものとなっています。

今を生きる我々には、計り知れない苦労や涙がたくさんあったことでしょうが、残念ながら当時のことを知る人はほとんどいなくなっています。天竜厚生会の軌跡は先人たちが理念を体現してきた証で、これを風化させることなく後世に伝えることは今を生きる我々の使命であると考えます。引き続き多くの皆様のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。
理事長  山本 たつ子
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